近年のフィットネスブームや技術の進歩のおかげでサプリの種類やメーカーが増えてきています。そこで、サプリの種類もメーカーも増えすぎて何が何だかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では私が考える筋トレを効率よく行うために最低限おさえておくべき3つのサプリとサプリごとの摂るべきタイミング、私には効果がわからなかったサプリを紹介しています。
ぜひ、参考にしてみてください。
1. 筋トレを効率よく行うために最低限おさえておくべき3つのサプリ
筋トレを効率よく行うためにはサプリの力が不可欠です。ここでは、私が考える筋トレを効率よく行うために最低限おさえておくべき3つのサプリを紹介します。
1-1. 筋肥大に必要なタンパク質量を確保するためのプロテイン
最初におさえておくべきサプリはプロテインです。筋肥大に必要なタンパク質量が摂れていないと筋トレを頑張ったところで効果はあまり期待できません。筋肥大に必要なタンパク質量を食事だけでは摂れないときはプロテインでタンパク質を補う必要があります。
筋肥大を効率よく行うためには1日のタンパク質量を体重1kgにつき1.8g以上摂る必要があります。研究結果によると1日に体重1kgにつき1.3gから1.8gのタンパク質を摂ったグループが脂肪の増加を抑えたうえでの筋肥大と筋力向上ができたという結果が出ています(1)が、とにかく筋肉量を増やしたい人はタンパク質を1.8g以上摂流ことをおすすめします。
体重が重い人の場合、食事のみでこれだけのタンパク質量を摂ることは難しいのでプロテインを活用してタンパク質量を確保するようにしましょう。
プロテインの選び方
プロテインの種類に関しては最初はホエイプロテインを選択しましょう。ホエイプロテインは安価で手に入りやすいのでホエイプロテインから試してみましょう。ホエイプロテインは吸収が早いので、筋トレ直後での摂取に向いています。主に筋トレ後に摂取することが多いので最初はホエイプロテインから使ってみましょう。
ただ、ホエイプロテインを飲むとお腹を下す人はホエイプロテインアイソレートかソイプロテインを選択しましょう。ホエイプロテインを摂ることでお腹を下す人は乳糖不耐性という体質の可能性があります。乳糖不耐性の人がホエイプロテインを継続的に使用すると内臓の不調をきたす恐れがあります。
乳糖不耐性の人は、乳糖をできる限り排除したホエイプロテインアイソレートか大豆でできたソイプロテインを使うようにしましょう。
私が実際に摂っているプロテイン
私が実際に摂っているプロテインはX-PLOSIONのホエイプロテインです。幸運なことに私は乳糖不耐性ではないので通常のホエイプロテインでタンパク質を摂っています。X-PLOSIONのプロテインには少量パックがあり、低コストで味や体質を確かめることができるのでおすすめです。
X-PLOSIONの杏仁豆腐味は甘さ控えめでゴクゴクいけるのでおすすめです。プロテインは味も大事な要素です。継続できるかどうかは味にかかっている部分もあるので味には妥協しないようにしましょう。
1-2. 筋トレのボリュームを確保するのに役立つクレアチン
プロテインの次におさえておきたいサプリはクレアチンです。クレアチンを摂ることで筋トレのボリュームを確保することができます。クレアチンを摂ることで年齢や性別、筋トレ歴に関係なくスクワットやレッグプレス、チェストプレス、ベンチプレスの使用重量が上がったという研究結果が出ています(2)(3)。
クレアチンを摂ることで使用重量を上げることができるので筋肥大に必要な要素である筋トレのボリューム(重量×回数)を確保することができます。
クレアチンの摂取方法
クレアチンを摂るときは事前にクレアチンを体内に溜め込む期間であるローディング期という期間を経る必要があります。1日に体重1kgにつき0.3gの量のクレアチンを7日間摂ることでローディング期が終わります。それからは1日につき3g摂ることで体内のクレアチンの量を維持することができるとされています
クレアチンは摂ってみるとすぐに効果が実感できるサプリなのでおすすめです。クレアチンはサプリの中では安価なのでぜひ購入しましょう。
私が実際に摂っているクレアチン
私が実際に摂っているクレアチンはOptimumNutritionのクレアチンパウダーです。OptimumNutritionのクレアチンは量が多く価格も安価だから選んでいます。私はクレアチンモノハイドレートとクレアルカリンを両方摂ってみて同じくらいの効果に感じたので価格が控えめなクレアチンモノハイドレートをおすすめします。
1-3. ここ一番で集中したいときに役立つBCAA
BCAAもおさえておくべきサプリのうちのひとつです。BCAAを筋トレ前や筋トレ中に摂ることで疲労物質の発生を抑えて集中力を持続させることができるといわれてます。個人的な感想ですが、筋トレ中にBCAA入りのドリンクを摂っているときと摂っていないときの集中の仕方が全く違います。
普段の生活で疲労が溜まって集中しにくいときはBCAAがおすすめです。
私が実際に摂っているBCAA
私が摂っているBCAAはOptimumNutrition社のBCAAパウダーです。OptimumNutrition社のBCAAはコストパフォーマンスが優れているので選んでいます。BCAAにはパウダーのものと錠剤のものがありますが、私はBCAAを筋トレ中のドリンクとして入れておきたいのでパウダーのものを選択しています。
1-4. 他のサプリメントのはたらきをよくすることができるマルチビタミン
マルチビタミンは、プロテインやクレアチンといった他のサプリメントのはたらきをよくすることができます。ビタミンを摂ることで酵素がはたらきやすくなり代謝がよくなります。代謝がよくなることで筋肉の細胞が入れ替わりやすくなり筋肥大が起こりやすくなります。
また、ビタミンを摂ることで筋力の維持や免疫力の向上といった効果もあるので筋トレをより効率的に行いたいのであればマルチビタミンも摂るようにしましょう。
私が実際に摂っているマルチビタミン
私が実際に摂っているマルチビタミンはUniversal社のAnimal Pakです。Animal Pakは1日に摂るべき錠剤が1袋にまとめてパッキングされているので楽だからです。また、筋肉博士である山本義徳氏も著書『ビタミンのすべて』の中でAnimal Pakをおすすめしています。
私はマルチビタミンを摂っていない時期を経てからマルチビタミンを取ったのですが、マルチビタミンを摂り始めてからスクワットの使用重量の停滞がなくなりました。スムーズに使用重量を増やしていきたいのであればマルチビタミンは必要だと思います。
2. サプリごとの摂るべきタイミング
サプリには摂るべきタイミングというものがあります。ここでは、サプリごとの摂るべきタイミングについて解説します。
2-1. プロテインの摂取は筋トレ後と就寝前がおすすめ
プロテインの摂取は筋トレ後と就寝前がおすすめです。プロテインを筋トレ後に摂ることで筋トレで損傷した筋肉の修復を早めることができます。また、プロテインを就寝前に摂ることで筋肉の分解を抑えることができます。就寝前のプロテインは吸収が緩やかなほうが筋肉の分解を抑えることができるので牛乳をあえて混ぜて飲むのをおすすめします。
2-2. クレアチンの摂取は食後か筋トレ前がおすすめ
クレアチンの摂取は食後か筋トレ前がおすすめです。クレアチンは糖質を取ったときに分泌されるインスリンという物質によって筋肉に運ばれるので食後に摂るようにしましょう。
また、クレアチンを筋トレ前に摂る人も中にはいます。単純に筋トレ前にクレアチンを摂れば筋トレ中にクレアチンが使われるだろうという考えかたです。実際に、私が知っているパワーリフターの人々は筋トレ前にクレアチンを摂っている人が多いです。
2-3. BCAAは筋トレ前か筋トレ中がおすすめ
BCAAは筋トレ前か筋トレ中が個人的にはおすすめです。筋トレ前や筋トレ中にBCAAを摂ることでセット中の集中力を高めることができる(気がする)からです。筋トレを集中して行いたいのであればBCAAを筋トレ前や筋トレ中に摂るようにしましょう。
2-4. マルチビタミンは食後がおすすめ
マルチビタミンの摂取のタイミングは食後がおすすめです。脂溶性のビタミンは脂質と同じタイミングで摂ると吸収効率が上がるからです。マルチビタミンは朝食後に摂るようをおすすめしています。昼食後や夕食後でもいいのですが飲み忘れを予防するという観点から私は朝食後にマルチビタミンを摂るようにしています。
3. 増量期におすすめのサプリ
上記のサプリは基本的に全ての場面で使えるサプリですが、ここでは特に増量期にオススメのサプリを紹介します。
3-1. カロリーを簡単に摂ることができる粉飴(マルトデキストリン)
増量期にはカロリーを簡単に摂ることができる粉飴(マルトデキストリン)がおすすめです。粉飴は水に溶かすだけで味を大きく損ねないので無理なく摂取カロリーを増やすことができます。個人的に粉飴はプロテインと一緒に摂ることをおすすめします。糖質とタンパク質を同時に摂ることで吸収効率が良くなるからです。
4. 正直摂ってはみたものの私には効果がわからなかったサプリ
最後に、正直摂ってはみたものの私には効果がわからなかったサプリをいくつか紹介します。
4-1. グルタミン
グルタミンを一定期間摂ってみましたが私には効果が実感できませんでした。今思えば、私は体調を崩すことがあまりなく免疫力の向上を感じる機会がなかったのと、試した期間が20代前半で疲れがたまるシチュエーションがなかったのが原因かもしれません。
また、ごく最近の研究結果によるとグルタミンを筋トレ後に摂っても免疫機能に影響を与えない(4)という報告が出ています。報告によるとグルタミンで免疫力の向上を狙うならば体重1kgにつき0.2gが必要だといわれています。
4-2. 亜鉛
亜鉛のサプリも筋肉量の変化に関しては実感がわきませんでした。実感といえば味覚が鋭くなった程度でした。グルタミンのときと同様、体調を崩すことがあまりなく免疫力の向上を実感する機会がなかったのが原因だと思います。
4-3. HMB
最近話題のHMBも私には効果がわかりませんでした。HMBも一定期間摂ってはみたのですがこれといった明確な違いは私にはわかりませんでした。
最近の研究結果によるとHMBには筋力と筋肥大の両方に効果があることが証明されています。ただし、効果があったのは対象者が筋トレ初心者の人(5)と高齢者の人(6)の場合で、筋トレを継続して続けている人がHMBを摂ってもそれほど効果がない(7)ことも証明されています。
私がHMBで実感できなかったのは摂取した期間のときにはすでに筋トレ初心者ではなかったのが原因かもしれません。
まとめ
筋トレをより効率よく行うためにサプリを積極的に活用することが当然のことという認識が広まったのはここ最近のことです。それだけ多くの人がフィットネスに関して興味がわいてきているということだと思います。
ただ、サプリはあくまでも栄養補助食品なので普段の食事から必要な栄養を摂ることが大事です。必要以上にサプリに詳しくなり過ぎるのも考えものです。普段の食事では摂りきれない栄養を補ってこそのサプリなので普段の食事もサプリと同じくらい気を配るようにしましょう。
筋トレだけでなく栄養も頑張りましょう。応援しています。
参考文献
1)Phillips SM1, Van Loon LJ.Dietary Protein for Athletes: From Requirements to Optimum Adaptation. J Sports Sci. 2011;29 Suppl 1:S29-38. doi: 10.1080/02640414.2011.619204.
2)Lanhers C, et al. Creatine Supplementation and Lower Limb Strength Performance: A Systematic Review and Meta-Analyses. Sports Med. 2015 Sep;45(9):1285-1294.
3)Lanhers C, et al. Creatine Supplementation and Upper Limb Strength Performance: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2017 Jan;47(1):163-173.
4)Ramezani Ahmadi A, et al. The effect of glutamine supplementation on athletic performance, body composition, and immune function: A systematic review and a meta-analysis of clinical trials. Clin Nutr. 2018 May 9. pii: S0261-5614(18)30173-0.
5)Rowlands DS, et al. Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate supplementation during resistance training on strength, body composition, and muscle damage in trained and untrained young men: a meta-analysis. J Strength Cond Res. 2009 May;23(3):836-46.
6)Wu H, et al. Effect of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate supplementation on muscle loss in older adults: a systematic review and meta-analysis. Arch Gerontol Geriatr. 2015 Sep-Oct;61(2):168-75.
7)Sanchez-Martinez J, et al. Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate supplementation on strength and body composition in trained and competitive athletes: A meta-analysis of randomized controlled trials. J Sci Med Sport. 2018 Jul;21(7):727-735.
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