おさえておきたいタバタ式トレーニングの基本情報ややり方、おすすめのツール、おすすめ種目3選

トレーニング 全身

「タバタ式トレーニングって痩せますか?」「タバタ式トレーニングの内容を教えてください」「タバタ式トレーニングはどこを鍛えるものですか?」

タバタ式トレーニングに関する疑問は様々です。

そこで、この記事ではタバタ式トレーニングの基本情報ややり方、おすすめのツール、おすすめ種目3選を紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

1. タバタ式トレーニングの基本情報

タバタ式

タバタ式トレーニングとは4分間の運動で有酸素運動能力と無酸素運動能力を高めることができるトレーニング方法のことです。

立命館大学の田畑泉教授の研究論文(1)の内容をもとに考案されたトレーニング方法なのでタバタ式トレーニング(タバタプロトコル)と呼ばれています。

1-1. 短時間で有酸素運動能力と無酸素運動能力を高めることができる

タバタ式トレーニングを行うことで4分という短時間で有酸素運動能力と無酸素運動能力の両方を高めることができます。

タバタ式トレーニングを6週間行うことで有酸素性エネルギーの指標である「最大酸素摂取量」と無酸素性エネルギーの指標である「最大酸素借」の値が向上するという研究結果が出ています。

最大酸素摂取量

最大酸素摂取量の値が大きいと同じ強度の運動を行っても疲労を感じにくくなります。反対に最大酸素摂取量が低くなると同じ強度の運動でも疲労を感じやすくなります。

つまり、最大酸素摂取量を高めることが持久力のような有酸素運動能力の向上につながります。

最大酸素借

人は運動をすると、必要な酸素量まで達して有酸素性エネルギーの供給がフル稼働するまでの間は代わりに無酸素性エネルギーが供給される仕組みになっているのですが、その代わりの部分のことを酸素借といいます。
最大酸素借とはその酸素借の最大値のことをいい、最大酸素借の値の向上は無酸素運動能力の向上につながります。

タバタ式トレーニングでは短時間で有酸素運動能力と無酸素運動能力の両方を養うことができるのでマラソンやトライアスロン、自転車競技をしている人が練習時間を捻出できないときにおすすめのトレーニングです。ボディメイク目的の人の場合は週1回行うようにして現状維持に努めるようにしましょう。

1-2. 減量効果はない

タバタ式トレーニングには減量効果はありません。タバタ式トレーニングは4分間の運動なのでカロリー消費は期待できません。減量をするためにはカロリーを大きく消費する必要があるのでタバタ式トレーニングは減量には向いていません。

田畑泉教授も著書の中で「タバタトレーニングで脂肪が減ったというエビデンスはなく、あくまでも最大酸素摂取量と最大酸素借を高めることで身体能力を高めることを可能にしたトレーニングである」と主張しています。(2)

もし、減量をしたいのであれば他のHIIT(高強度インターバルトレーニング)をおすすめします。他のインターバルトレーニングであれば、同じ時間ぶん通常の有酸素運動をするよりもはるかに効率よく減量することができます。

詳しくはHIITの記事を参考にしてみてください。

最低限おさえておきたいHIITの基本情報と適切な頻度、プロトコルのバリエーションと3つのポイント
「HIITってなに?どんな効果があるの?」知っているようでなかなか知らないのがHIITだと思います。そこで疑問を解消するために、この記事ではHIITの基本情報、頻度、手段、効果的に行うためのポイントを紹介しています。参考にしてみてください。

1-3. 強度は極めて高い

タバタ式トレーニングは強度が極めて高いことが特徴のトレーニング方法です。タバタ式トレーニングのもととなる論文では最大酸素摂取量の170%の運動を20秒行うとあり、心拍数でいうと最大心拍数の90%程度でトレーニングを行うということなのでタバタ式トレーニングはかなりの強度であることがわかります。

タバタ式トレーニングは強度が高く血圧がかなり上昇するので高血圧の人や降圧剤を服用している人には向きません。脳血管疾患を発症する恐れがあるのでやめておきましょう。

2. タバタ式トレーニングのやり方

やり方

タバタ式トレーニングを行ううえでおさえておきたいやり方について解説します。

2-1. ウォーミングアップとクールダウンを丁寧に行う

タバタ式トレーニングを行うときはウォーミングアップとクールダウンを丁寧に行うようにしましょう。タバタ式トレーニングで行うのは激しい運動なのでいきなり始めてしまうと怪我をする可能性が増えます。なので、ウォーミングアップを行って心拍数を上げつつ関節や筋肉の柔軟性を確保しておきましょう。

また、クールダウンも行うようにしましょう。クールダウンも行うことで心拍数の急激な変化からくる体調不良を防ぐことができます。タバタ式トレーニング後のクールダウンは静的ストレッチを行うようにしましょう。

2-2. 20秒の全力運動と10秒の休憩を8回ずつ行う

タバタ式トレーニングは20秒の全力運動と10秒の休憩を交互に8回ずつ行うトレーニング方法です。この20秒と10秒の組み合わせが有酸素運動能力と無酸素運動能力の向上の両立を可能にしています。

20秒10秒を6〜7セットで行うタバタ式トレーニングと30秒2分を3〜4セットで行うトレーニングを比較した結果、総酸素借の結果は差がつきませんでしたが、最大酸素摂取量の値がタバタ式トレーニングのほうが向上したという結果が出ています。

また、20秒10秒を6〜7セットのタバタ式トレーニングと最大酸素摂取量の70%の有酸素運動を比較した結果、最大酸素摂取量の結果では差がつきませんでしたが、最大酸素借の値がタバタ式トレーニングのほうが向上したという結果が出ています。

有酸素運動能力と無酸素運動能力の両方を向上させることができる20秒10秒のタバタ式トレーニングの組み合わせはもっとも合理的なトレーニング方法といえます。

3. タバタ式トレーニングでおすすめのツール

女性

タバタ式トレーニングでおすすめのツールを紹介します。

3-1. タバタ式トレーニング用のタイマーアプリ

タバタ式トレーニングを行うのであれば、タバタ式トレーニング用のタイマーアプリを使うと便利です。

個人的にはAsterisk Inc.のタバタイマーがおすすめです。サイズ(容量)が小さくシンプルで不具合もないので使いやすい点でおすすめです。

3-2. ステーショナリー(固定)バイク

タバタ式トレーニングを忠実に行いたいのであればステーショナリーバイクを使って行うようにしましょう。
特にパワーマックスというバイクであればタバタ式トレーニングを忠実に行うことができます。ただ、パワーマックスが置いている施設はそれほど多くないのが欠点です。

4. 自重で行うタバタ式トレーニングのおすすめ種目3選

まわりにパワーマックスがない場合は自重で行うタバタ式トレーニングを行うことをおすすめします。ここでは自重で行うタバタ式トレーニングのおすすめ種目を紹介します。

4-1. バーピージャンプ

Bowflex | Burpees for Beginners: How to do a Burpee

バーピージャンプは大きな筋肉群をたくさん使うことができ、タバタ式トレーニングに向いています。バーピージャンプは特に強度が高い種目で動作が簡単なのでおすすめです。バーピージャンプの方法は以下のとおりです。

①足幅を腰幅程度にしてまっすぐ立つ
②股関節を後方に引きつつ膝を曲げて床に手を伸ばす
③手を床につけたら脚を後ろに送り腕立て伏せの体勢になる
④足で床を蹴り②の体勢に戻る
⑤一気に上にジャンプをしてまっすぐ立つ

4-2. スクワットジャンプ

Squat Jump – 90 Degree Turns

スクワットジャンプもタバタ式トレーニングに向いている種目です。

スクワットジャンプはバーピージャンプほど酸素の摂取量は大きくありませんが、下半身の大きな筋肉を使うので有効な種目といえます。

目線がコロコロ変わるので少しだけ楽しい種目だと私は思います。スクワットジャンプの方法は以下のとおりです。

①ジャンプしやすい足幅でまっすぐ立つ
②背筋を伸ばしたままスクワットの要領でしゃがむ
③床にタッチするまでしゃがむ
④全力でジャンプをしながら身体を90度回転させる

4-3. ジャンピングジャック

Jumping Jacks

ジャンピングジャックもタバタ式トレーニングにおすすめの種目です。

ジャンピングジャックは身体の横側の筋肉を多用するので上の2種目とは違った刺激を筋肉に与えることができます。ただ、ジャンピングジャックは関節の柔軟性が必要な動きなので肩や膝を痛めている人には向きません。

ジャンピングジャックの方法は以下のとおりです。

①気をつけの状態になるようにまっすぐ立つ
②ジャンプして脚を横に広げながら腕を外側に広げる
③ジャンプをしながら①の状態に戻る

まとめ

タバタ式トレーニングは短時間で有酸素運動能力と無酸素運動能力の両方を鍛えることができるトレーニング方法ではありますが、短時間ゆえに減量には向きません。これらの特徴を踏まえてタバタ式トレーニングを行うようにしましょう。

タバタ式トレーニングを行い、より動ける身体を目指していきましょう。応援しています。

コメント

編集長プロフィール

Bulkup theory編集長

Bulkup theory編集長

私は現在、IT企業で働きながら競技者としても活動していますが、本業が忙しい中で競技者として活動するためには「効果的で効率的な筋トレ」が非常に重要になってきます。このメディアでは現役の選手やパーソナルトレーナーと共に「最小限の努力で最大の成果」をモットーに高い成果を実現するための筋トレ情報を可能な限り科学的根拠を持って発信していきます。