知らないと損をするケトルベルの基本情報やおすすめのケトルベル種目5選、ケトルベルを買うときの3つのポイント

ケトルベル 全身

ジムのフリーウエイトゾーンの一角にまとめて置いていることが多いケトルベル。使っている人も少ないので正直なところ何に使ったらいいかがわからないツールだと思います。

バーベルやダンベルでのトレーニングにはないものがケトルベルでのトレーニングにはあるかも知れないと思った人もいるかも知れません。

そこで、今回はケトルベルの基本情報やおすすめのケトルベル種目5選、ケトルベルを買うときの3つのポイント、おすすめのケトルベルブランドを紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

1. ケトルベルはコンディショニングのためのツール

ケトルベル

ケトルベルはやかんのような形をした錘(おもり)の名称で主にコンディショニングのためのツールです。ケトルベルでのトレーニングを行うことで正しい力の出し方がわかるようになったり、骨格の位置を調整することができたりします。そこから、トレーニングの幅が広がったり怪我の予防につながったりします。

ここでは、ケトルベルのコンディショニングのツールとしての情報を解説します。

1-1. 初心者の人は正しい力の出し方がわかるようになる

ケトルベルを使ったトレーニングを行うことで初心者の人は正しい力の出し方がわかるようになります。ケトルベルの特徴のひとつにクイックリフトが行いやすいことが挙げられます。クイックリフトは正しい力の出し方で挙げないと特定の部位だけに負荷が来てしまいます。

例えば、ケトルベルを股の下から身体の前に振る動作を行うケトルベルスイングという種目があるのですが、股関節と膝がうまく使えていないフォームでケトルベルスイングを行うと腰にだけ負荷がかかります。ケトルベルスイングを繰り返し行うことで股関節と膝をうまく使えるようになり特定の部位だけに負荷が来ることはなくなります。

クイックリフトを繰り返して行うことで少ない力で錘を扱う身体の使い方が身につきます。少ない力で錘が扱うことができる力の出し方がわかるようになればトレーニングの使用重量の幅が広がります。

特に、ケトルベルスイングでは股関節の、ケトルベルミリタリープレスでは肩まわりの正しい身体の使い方が身につきます。ゴブレットスクワットでも足裏の重心が安定するのでスクワットの導入におすすめです。

1-2. 中級者以上の人は身体の状態をチェックすることができる

ケトルベルのトレーニングを行うことで中級者以上の人は身体の状態をチェックすることができます。例えば、ケトルベルスイングでケトルベルの軌道がまっすぐでなかったら身体のどこかが歪んでいることに気づくことができます。

他にもケトルベルミリタリープレスを行うときに広背筋を使った感覚がないときは肩が前に来ているので姿勢が崩れていることに気づいたりすることができます。身体の状態が変わることでフォームが崩れてしまうことがあるので、ケトルベル種目を行って身体の変化にいち早く気づくようにしましょう。

1-3. 姿勢が整えることができる

ケトルベルを使った種目を行うことで姿勢を整えることができます。特にターキッシュゲットアップでは二の腕の骨を胴体に入れ込むようにして肩関節のソケット部分に収まるようにして不安定になりがちな肩関節を安定させることができます。

また、ケトルベルスイングを行うことで普段の生活で刺激が入りにくい臀部やハムストリングスに刺激を入れることで股関節の筋バランスを整えることができます。ケトルベル愛好者の中ではターキッシュゲットアップとケトルベルスイングを行うことで全身のコンディショニングが整うと謳う人もいます。

1-4. 少ないスペースでできる

ケトルベルを使ったトレーニングは基本的には少ないスペースで行うことができます。一番場所を取るケトルベル種目であるターキッシュゲットアップですら1畳分のスペースがあれば行うことができます。省スペースで行うのであればケトルベルはいいチョイスです。

1-5. 筋肥大には向いていない

ケトルベルを使ったトレーニングは基本的には筋肥大には向きません。なぜなら、ケトルベル種目の多くはクイックリフトのものやコンディションのものが大半だからです。ケトルベルを使って筋肥大を狙うこともできなくはないですが、バーベルやダンベルにわざわざツールを変えてまで行うメリットがありません。

ただ、正しい力の使い方がわかることや姿勢が整うことでバーベルやダンベルでのトレーニングの質を高めることはできます。この2つの要素は効率的なトレーニングのためには必須なものなのでケトルベルの種目をコンディショニングとして行うことを強くおすすめします。

1-6. HIITに向いている

ケトルベルの種目はターキッシュゲットアップを除いては基本的にはHIITに向いています。ケトルベルは動作の速さによって強度を変えることができるのでバーベルやダンベルで行うHIITよりも安全に行うことができます。ケトルベル種目はバリエーションが豊富なので飽きずにHIITができます。減量のときはHIITの頻度が多いのでおすすめです。

2. 必ずしたほうがいいケトルベル種目2選

ここでは私が特におすすめするケトルベルの種目を2つ紹介します。

2-1. ターキッシュゲットアップ

ケトルベルテクニック解説 ターキッシュゲットアップ編

ターキッシュゲットアップはケトルベルを持ちながら寝た状態から立った状態に移行していくことで肩の構造を強くしたりバランス能力を高めたりすることができる種目です。ターキッシュゲットアップはクイックリフトではなく姿勢を整える効果があります。

ターキッシュゲットアップは肩のトラブルを予防するのに最適の種目なので肩を痛めたくない人は間違いなくやったほうがいい種目です。必ずやっておきましょう。ターキッシュゲットアップの方法は以下のとおりです。

①仰向けに寝てケトルベルを右肩の横に置く
②両手でケトルベルのグリップを握り寝返りをうち右腕でケトルベルを持ち上げる
③右膝を曲げて左脚と左腕をななめ45度のところに置く
④右足で床を押しつつケトルベルを上に押し出し左肘に体重を乗せる
⑤ケトルベルを支えたまま、左手で床を押し座位の状態を作る
⑥ケトルベルを支えたまま、左手と右足で体重を支えて骨盤を持ち上げる
⑦ケトルベルを支えたまま、左膝を左の臀部の下に潜り込ませて膝を置く
⑧ケトルベルを支えたまま、左膝に体重を乗せて左手への荷重を減らす
⑨ケトルベルを支えたまま、左手を床から離し上体を真上に起こす
⑩ケトルベルを支えたまま直立する

詳しくはターキッシュゲットアップの記事を参考にしてみてください。慣れてくれば肩や腕に刺激が入らずにできるようになります。片方5回を目安にしてみましょう。

http://demodeki18.xsrv.jp/get-up

2-2. ケトルベルスイング

ケトルベル テクニック解説 スイング、クリーン編

ケトルベルスイングは振り子のようにケトルベルを前後に振ることで身体の裏側に刺激を与えることができる種目です。ヒップヒンジと呼ばれる股関節の正しい動きを獲得するのにも効果がある種目です。ケトルベルスイングは使用重量だけではなく動作の速さでも強度を調節することができる種目です。

ケトルベルスイングはクイックリフトの入口のような種目でもあり、この後に紹介するケトルベルクリーンを行う上でも大事な種目です。ぜひともマスターしておきましょう。ケトルベルスイングの方法は以下のとおりです。

①ケトルベルを挟むようにして腰幅で立つ
②股関節を後ろに引きつつ両手でグリップを上から持つ
③股関節を後ろに引いたままケトルベルを後ろに振る
④ケトルベルが前に来る反動を利用して股関節を前に押し出す
⑤この動作を繰り返す

ケトルベルスイングはケトルベルを下ろす動作を速くすることで強度を上げることができます。20回を3セットを目安にしてみましょう。

3. 崩れたフォームを修正するのにおすすめの3種目

ケトルベル種目の中には普段のトレーニングで崩れてしまったフォームを修正するのに効果がある種目もあります。ここでは、崩れたフォームを修正するのにおすすめの種目を紹介します。

3-1. ゴブレットスクワット

ケトルベル テクニック解説 フロントスクワット

ゴブレットスクワットはケトルベルを胸の前に抱えた状態で上体を起こしたまましゃがむことで臀部や大腿前部を鍛えることができる種目です。ケトルベルを胸の前に抱えているので重心移動が行いやすくスクワットの導入に適した種目です。

ゴブレットスクワットはスクワットを覚えたい人やスクワットのフォームがわからなくなった人におすすめです。方法は以下のとおりです。

①垂直跳びをするときの足幅で立つ
②床に置いたケトルベルのグリップの端を下から持つ
③ケトルベルを持ち上げて胸の高さにキープする
④息を吸いながら太ももが床と平行になるまでしゃがむ
⑤息を吐きながら立ち上がる

ゴブレットスクワットは10回1セットを目安に行いましょう。ゴブレットスクワットは筋肉を鍛えるというよりも身体の使い方を確認することに重きを置いたほうがいい種目です。ケトルベルしかない環境を除いてはウォーミングアップとしてゴブレットスクワットを行うようにしましょう。

3-2. ケトルベルクリーン

ケトルベル テクニック解説 スイング、クリーン編

ケトルベルクリーンは股の下にあったケトルベルを全身の力を使って片手で肩の高さまで持ち上げるクイックリフト種目です。ケトルベルクリーンを繰り返し行うことで全身の連動性を高めることができます。

ケトルベルクリーンは足首から膝、股関節、肩、肘まで連動させて行うクイックリフトの代表格のような種目で足首から肘までの関節の動きのどこか一つでもうまく動かないとケトルベルクリーンはうまくできません。なので、足首から肘までのどこかの動きが悪いとすぐにわかります。

また、ケトルベルクリーンで養われた全身の連動性はバーベルで行うスクワットやデッドリフトにも活きてきます。

①足を腰幅程度に開き、ケトルベルを右手で上から持つ
②上体を倒して股関節を後ろに引きつつ、ケトルベルを後方に振る
③ケトルベルの反動を利用して股関節を前に押し出す
④ケトルベルがおへその高さまで上がったらケトルベルの下に右肘を滑り込ませる
⑤ケトルベルが肩の高さまで上がったら膝を軽く曲げて衝撃を吸収する
⑥右肘を下ろして股関節を後ろに引きながらケトルベルを後方に振る

ケトルベルクリーンは連続した動作で10回を目安に行いましょう。全身の力を使ってできるだけ軽く持ち上げることを心がけましょう。

3-3. ケトルベルミリタリープレス

ケトルベルテクニック解説 ミリタリープレス編

ケトルベルミリタリープレスはケトルベルを片手で頭上まで持ち上げることで肩まわりや二の腕を中心にほぼ全ての筋肉を使う種目です。正しいテクニックで行うことができれば肩の位置を本来の位置に固定させたまま肩まわりの筋肉を鍛えることができる種目です。方法は以下のとおりです。

①ケトルベルクリーンの要領でケトルベルを肩の高さまで持ち上げる
②両足に均等に体重が乗るように立ち、息を大きく吸い込む
③ケトルベルを持ってない側の拳を握りながらケトルベルを頭上に持ち上げる
④息を吸いながらケトルベルを肩の高さまで下ろす

ケトルベルミリタリープレスはうまく行うことができれば肩の構造を強くすることができますが、下手に行うと肩を痛めてしまうリスクがあります。事前にターキッシュゲットアップを行い息を大きく吸うことを徹底すればリスクを軽減することができます。最初は1回ずつがフラフラせずにできることを目標にして徐々に回数を増やしていくようにしましょう。

4. ケトルベルを買うときの3つのポイント

ケトルベル

ケトルベルを買うときに知っておいたほうがいいことについて説明します。

4-1. 買うのは1つだけでいい

ケトルベルを買うとき、買うのは1つだけで十分です。ダンベルスイングやターキッシュゲットアップなどのケトルベル種目はケトルベルが1つあれば行うことができるからです。ケトルベル自体にハマったときに同じ重量のものを2つ揃えるぐらいでも遅くはありません。

ケトルベルを2つ揃えないといけないと思い込んでコスト面で断念しかけている人は購入を検討し直してもいいのではないでしょうか。

4-2. 男性は16kg、女性は8kgを買う

ケトルベルを買うときは男性は16kg、女性は8kgを買うことをおすすめします。これらの重量は大体の筋トレ初心者の人が両手で頭上に押し上げることができるギリギリの重さです。この重量設定で買うことで下半身のトレーニングはもちろんのこと、上半身のトレーニングも行うことができます。

まずは、この重量を片手でミリタリープレスをストリクトに5回行うことを目標にしてみましょう。できるようになったときにはバーベルやダンベルを使ったトレーニングも効果的に行えていることでしょう。

4-3. 重量固定式のものを選ぶ

ケトルベルは重量固定式のものを選ぶようにしましょう。ケトルベル種目は大体の種目がクイックリフト種目です。重量変更ができるものだと安全性に問題はないと謳っていても恐怖感はありますし、重量固定式のものと比べて重心も違うので安全性に問題があると私は思います。

ケトルベル種目は基本的に重量にシビアでなくてもいいので同じ重量でも問題はありません。強度を上げたいのであれば動作を速くすればいいだけなので楽に感じたら動作を速く行うようにしましょう。

5. おすすめのケトルベルブランドはKETTLEBELLKON

おすすめのケトルベルブランドはKETTLEBELLKONのケトルベルです。理由は他のブランドと比較してコストパフォーマンスで圧倒しているからです。KETTLEBELLKONのケトルベルは価格が安くて品質がいいからです。特にこだわりがなければスタンダードケトルベルを購入するようにしましょう。

まとめ

ケトルベルの種目を行うことで正しい力の出し方がわかり、姿勢も整えることができます。直接的には筋肥大には関係しませんが、正しい力の出し方がわかることや姿勢を整えることは効率的なトレーニングのためには欠かせない要素です。

ターキッシュゲットアップやケトルベルスイング、ゴブレットスクワット、ケトルベルクリーン、ケトルベルミリタリープレスを行うことでバーベルやダンベルでのトレーニングの質を高めることができます。特にターキッシュゲットアップは試しておいて損はありません。

ケトルベル種目を取り入れてより良い身体を作っていきましょう。頑張ってみてください。応援しています。

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編集長プロフィール

Bulkup theory編集長

Bulkup theory編集長

私は現在、IT企業で働きながら競技者としても活動していますが、本業が忙しい中で競技者として活動するためには「効果的で効率的な筋トレ」が非常に重要になってきます。このメディアでは現役の選手やパーソナルトレーナーと共に「最小限の努力で最大の成果」をモットーに高い成果を実現するための筋トレ情報を可能な限り科学的根拠を持って発信していきます。