逆三角形のシルエットに!リアレイズの正しいフォームと効かせるコツ

リアレイズ

逆三角形のシルエットを手に入れたいならば、肩のトレーニングは欠かせません。
しかし三角筋の中でも前部と中部は発達しやすいのに比べ、後部は自分で見えないのも相まって発達させるのは難しいですよね。なかなか三角筋後部が大きくならず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は三角筋後部を代表するトレーニング種目・リアレイズを紹介します。
リアレイズの正しいフォームからピンポイントで利かせるためのコツ適正重量やセット数まで徹底的に解説していきます!
リアレイズをマスターし、丸みのある肩を手に入れましょう!

1.リアレイズとは?リアレイズの基本情報

背中の筋肉

リアレイズとは前傾姿勢でダンベルを持ち、肘を後ろに引く動作で肩の裏側を鍛えていくトレーニング種目です。

三角筋後部の代表的な種目で動作自体も簡単なため、トレーニング初心者から上級者まで、幅広く取り入れられています。

まずはリアレイズで鍛えることができる部位とその筋肉の特徴など、基本的な情報から見ていきましょう。

2.リアレイズで鍛えられるのは三角筋後部!

三角筋

肩は三角筋と呼ばれる筋肉によって覆われており、三角筋は前部、中部、後部の3箇所に分類されます。
上の図のAnterior viewは前から見た三角筋を表しており、Posterior viewは後ろから見た三角筋を表しています。
そのうち赤(Anterior deltoid)が三角筋前部、紫(Lateral deltoid)が三角筋中部、緑(Posterior deltoid)が三角筋後部に該当します。

そしてリアレイズでは、三角筋後部(緑の部分)が鍛えられます。
三角筋後部を鍛えることにより、後ろから見た際に逆三角形のシルエットがより強調されるようになります。

また、三角筋後部は肩甲骨の上(肩甲棘の下縁)から上腕骨まで付着しており、この部分を近づけたり(収縮)、遠ざける(ストレッチ)ことによって刺激を与え発達させることができます。

三角筋後部の働きとしては肩関節の外旋(小さく前習えをし、肘から先を外側に回す動作)、伸展(上腕を後ろに引く動作)、水平外転などが挙げられます。

このうち、リアレイズは肩関節の水平外転の動作と同じです。
水平外転とは、腕を外転(真横に上げる)した状態から後方向へ水平に動かす動作のことを言います。
実際に動かしてみると、三角筋後部が収縮するのを感じられるはずです。

2-1.三角筋後部は低重量高レップが効果的!

三角筋

筋肉には平行筋(収縮スピードは早いがパワーは弱い)と羽状筋(収縮スピードは遅いがパワーを
発揮)があります。

このうち、三角筋後部は平行筋です。
平行筋は、その名の通り筋繊維が平行に伸びており収縮する距離が長いため、収縮スピードが早いという特徴を持っています。
そのため三角筋後部は可動域を広く(フルレンジ)で行うといいとされています。
また、平行筋は低重量高レップでトレーニングを行うことにより筋肥大が効果的とされています。

平行筋を代表する筋肉には上腕二頭筋がありますが、以下のように平行筋は低重量高レップで筋肥大するという研究結果があります。
トレーニング経験者を対象に「8〜12レップスで3セット(高重量、低〜中回数)群」と「25〜35レップスで3セット群(低重量、高回数)」を比較するという実験を行いました。この研究の結果、後者(低重量、高回数)の方が上腕二頭筋の筋肥大が見られたそうです。※1

このことから、同じ平行筋である三角筋後部も低重量・高回数で行うことがいいとされています。
また、そもそもリアレイズは高重量を扱いづらいという特徴もあります。

そのため、リアレイズを行う際は低重量で回数を重ねて負荷をかけることを意識しましょう。

2-2.三角筋後部の発達にはリアレイズが欠かせない!

リアレイズ

三角筋後部はトレーニングのバリエーションが多くありません。
フェイスプルやリアデルトロウなどもありますが、これら二つはリアレイズに比べると三角筋後部にピンポイントで効かせるのは難しいという特徴があります。

リアレイズは動作自体が簡単で軽重量でもしっかりと効かせることができるため、トレーニング初心者の方には特におススメな種目です。

まずはリアレイズで三角筋後部へ効かせられるようになってから、他の種目を試すようにしましょう。
また、後ほど説明しますが、リアレイズ単体で見てもいくつかバリエーションがあります。様々なバリエーションを試すことにより効率よく三角筋後部を発達させていきましょう。

3.リアレイズの正しいフォームを徹底解説!

リアレイズの正しいフォームを細かく解説していきます。リアレイズには立って行うものやベンチに座って行うものがありますが、スタンディングで行うリアレイズは腰が痛くなったり反動を使いやすくなってしまうので、まずはベンチに座って行うフォームを説明します。

①両手にダンベルを握り、ベンチに軽く腰掛けます。ダンベルはサムレスグリップ(親指は巻かない)で、強く握り込まないようにしましょう。小指と薬指に力を込めることを意識してください。

上体が地面と平行になるくらいまで前かがみになります。この時、目線はあげずに下を向きましょう。

③肘を軽く曲げ(120度〜130度)、手の甲を上にした状態で肘を後方に引いていきます。

④上腕が地面と垂直になるまで上げ、三角筋後部の収縮を感じたらゆっくりと戻していきます。ダンベルの軌道は弧を描くように持ち上げましょう。

ダンベルは負荷が抜けきらないところで切り返します。体の真横にダンベルが来てしまうと、重力の向きと重なり負荷が抜けてしまいます。目安としては、脇の角度が30〜40度の位置で切り返していきましょう。

3-1.リアレイズを三角筋後部に効かせるポイントと注意点

リアレイズのポイント

リアレイズで三角筋後部にピンポイントで効かせるためのポイントや注意点をいくつか紹介していきます。

①手の向きを調節する

今回はダンベルを上げる際に手の甲を上にして行う方法を紹介しました。もちろん、この方法でも三角筋後部にはしっかりと負荷をかけられます。
しかし、中には小指を上にしてリアレイズを行う方法もあります。
これは個人によって入りやすいポイントがあるので、色々試してみてださい。

②脇を閉じずに肘を張る

リアレイズを脇を閉じて行うと、ロウイングのような動きになって広背筋で引いてしまいます。広背筋が関与しないよう、脇は開いて肘を外に張りだすようにしましょう。また、なるべくダンベルを遠くに持っていくイメージで行うと、より三角筋後部に負荷が乗ります。

③猫背になる

リアレイズで三角筋後部に効かせるポイントは、肩甲骨を寄せないことです。ダンベルを上げる際に肩甲骨を寄せてしまうと、僧帽筋へと負荷が抜けてしまいます。

胸を張った状態というのは、それだけで肩甲骨が寄って僧帽筋や広背筋に力が入っています。
そこで猫背にすることにより、肩甲骨が外転(外に張る)するので、背面の筋肉の関与がなくなります。
動作中は常に背中を丸め、肩甲骨を固定するようにしましょう。

④上体は常に前かがみ

リアレイズは上体を地面と平行に倒してから行いますが、後半になってくると反動を使うために上体が徐々に起き上がってしまいます。

上体が起き上がってしまうと、シーテッドサイドレイズのような動きになり三角筋中部へと刺激が入ってしまいます。そのため動作中は常に下を向き、反動を使わずにストリクトに行いましょう。

⑤常に三角筋後部に負荷を感じる

リアレイズを行う際は、常に三角筋後部から負荷が抜けないようにしましょう。特に、収縮させた後はゆっくりと戻していきます。ここで力を抜いてストン、と落としてしまってはもったいないので、ネガティブ時は三角筋後部のストレッチ感を常に感じながらゆっくりと戻していきます。

三角筋後部は高重量があまり扱えないため動作中どれだけ負荷を乗せられるかが発達するためのポイントとなってきます。

 

4.リアレイズの適切な重量とセットの組み方

適切な重量

リアレイズの適切な重量やレップ数、セットの組み方を解説していきます。

2-1で、リアレイズは平行筋のため低重量、高レップで行った方が筋肥大に効果的だと述べました。
また、リアレイズでは単純に高重量を扱ってしまうと僧帽筋や広背筋の関与が高くなり三角筋後部への負荷が弱くなってしまいます。

そのため、リアレイズは軽い重量で12〜15レップ、最低でも3セットは行いましょう。
初心者の方は3〜4キロ中級者の方は5キロ前後上級者の方は7〜9キロを目安に行いましょう。
軽い重量で三角筋後部へとピンポイントで効かせることができるようになったら、徐々に負荷を上げていきましょう。

また、通常のリアレイズだけではなく5章で紹介するリアレイズのバリエーションも取り入れることにより、効率よく三角筋後部を発達させることができます。

 

5.リアレイズのバリエーション

リアレイズのバリエーション

通常のリアレイズでも収縮やストレッチは感じられますが、以下に紹介する種目ではより最大収縮やストレッチ感を感じることができます。

5-1.ライイングインクラインリアレイズ

ライイングインクラインリアレイズは片手ずつ行っていくためより三角筋後部へ効かせることに集中でき、通常のリアレイズよりも収縮感とストレッチ感を感じやすいというメリットがあります。

①ベンチを30度〜40度に倒し、横向きに寝ます。下にある方の手で上体を支え、上の手でダンベルを持ち体の前でセットします。この時ダンベルの向きは小指側を上にし、小指と薬指で引っ掛けるようにして持ちましょう。

②肘は通常のリアレイズ同様120度〜130度ほど軽く曲げます。
肘の角度はそのまま変えずにダンベルを身体の後方に向かって上げていきます。この時、ダンベルの軌道は肩を支点として弧を描くように上げていき、なるべく小指を遠くに持っていく意識で行いましょう。

③上腕が地面と垂直になる位置までダンベルを上げ、三角筋後部の最大収縮を感じたらゆっくりと戻していきます。戻す際はストレッチを感じながら肘が口と同じ位置になったら止め、またダンベルを上げていきます。

5-2.スタンディングリアレイズ

座った状態でのリアレイズに慣れてきたら、スタンディングのリアレイズも取り入れましょう。
スタンディングで行うことにより腹圧もかかりやすくなり高重量を扱うことができます。

①足は肩幅、膝を軽く曲げて上体を前傾させます。上体の角度はできるだけ地面と平行近くまで曲げます。

②その状態から通常のリアレイズと同じ動作をしていきます。

座った状態でのリアレイズは背中を丸めて猫背になることをポイントとして挙げました。しかし、スタンディングの状態で猫背になってしまうと腰への負荷が大きくなってしまいます。

そのため、スタンディングでのリアレイズは骨盤を後傾させて胸をはり、腹圧をかけてしっかりと体幹部を安定させて行いましょう。

シーテッド状態よりも高重量が扱いやすくなるため、ネガティブ動作も意識して三角筋中部へと刺激をいれましょう。

6.まとめ

リアレイズの正しいフォームと効かせるためのコツ、注意点を説明してきました。
三角筋後部の筋肥大には、低重量・高レップが効果的です。
そしてサイドレイズは動作が簡単なため、トレーニング初心者の方にもオススメな種目です。
今回紹介したコツやリアレイズのバリエーションを種目に取り入れながら、効率よく三角筋後部を発達させましょう!

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編集長プロフィール

Bulkup theory編集長

Bulkup theory編集長

私は現在、IT企業で働きながら競技者としても活動していますが、本業が忙しい中で競技者として活動するためには「効果的で効率的な筋トレ」が非常に重要になってきます。このメディアでは現役の選手やパーソナルトレーナーと共に「最小限の努力で最大の成果」をモットーに高い成果を実現するための筋トレ情報を可能な限り科学的根拠を持って発信していきます。