チェストプレスの効果とやり方・ベンチプレスとの違いなどを徹底解説!

チェストプレスは大胸筋を鍛える初心者におすすめの種目です。大胸筋を鍛える種目であるベンチプレスなどとは異なり、チェストプレスは、安全性が高く大胸筋にピンポイントで効かせることが出来ます。

このチェストプレスには、正しい手順やポイントがあります。そこで本記事では、これらについてまとめて解説します。

1.チェストプレスとは

チェストプレスとは、マシンを押すことによって胸を鍛えることが出来る種目です。

このチェストプレスは主に大胸筋を鍛える種目であり、ベンチプレスやダンベルプレスといった種目とはメリットが異なります。

初めにチェストプレスマシンについて紹介します。

1-1.チェストプレスマシンにおける油圧式とウエイト式の違い

チェストプレスマシンには、油圧式とウエイト式が存在しますが、筋肉増強を目的として場合のチェストプレスマシンは、ウエイト式がおすすめです。

油圧式では、力をかけた分その抵抗によって筋肉を鍛えます。そのため、短縮性収縮のみが起きるため、安全性には優れます。しかしながら、ストレッチを効かせてトレーニングを行うことが出来ないため、筋肉増強には効果的ではありません。

ウエイト式は、一般的に用いられているマシンであるためマシントレーニングであればこちらを使いましょう。

2.チェストプレスのメリット

チェストプレスの大きなメリットとしては、大胸筋をピンポイントで効かせることが出来ることや、マシントレーニングであるため、軌道の安定性、安全性が高いことが挙げられます。

本項ではこれらについて詳しく解説します。

2-1.大胸筋にピンポイントで効かせることが出来る

チェストプレスは、大胸筋にピンポイントで効かせることが出来る種目です。そのため、大胸筋のみを鍛えたい場合には、チェストプレスはおすすめです。

運動負荷としては、ベンチプレスの方が大きいため、筋肥大にはベンチプレスの方が効果的です。しかしながら、ベンチプレスはフリーウエイト種目であることから、大胸筋以外の筋肉も刺激します。

つまり、大胸筋をピンポイントで刺激するためには、ベンチプレスよりもチェストプレスのほうが適しています。

翌日などに三角筋などをトレーニングする場合に大胸筋以外に刺激を入れたくない時はチェストプレスを利用しましょう。

2-2.軌道が安定している

チェストプレスのメリットとして挙げられることは、軌道が安定していることです。このため、筋トレテクニックがない初心者であっても、自然と大胸筋に効かせることが出来るトレーニング種目です。

ベンチプレスなどでは、自由度が高い分、テクニックが必要です。これはダンベルプレスも同様のことが言えます。

つまり、筋トレ初心者であれば、チェストプレスをうまく利用することで特別なテクニックなしで大胸筋を効率的に鍛えることが出来るのです。

2-3.安全に高重量を取り扱える

チェストプレスの大きなメリットとしては、安全性が高いことです。なぜならば、ベンチプレスやダンベルプレスなどでは、補助なしの場合やセーフティーバーが無い場合には、かなりのリスクがあります。

特にベンチプレスで高重量を取り扱った場合では圧し潰されて死に至るケースも存在します。

一方でチェストプレスでは、かなりの高重量を取り扱ったとしても、圧し潰される心配は全くありません。

さらに、ベンチプレスとは異なり、関節への負担は非常に小さい事から、安全性にも優れています

3.チェストプレスのやり方

チェストプレスは安全性が高く、筋トレ初心者でも効かせやすい種目です。

手順としては、下記のように行うと効果的なチェストプレスを実施出来ます。

3-1.シート高を調節してアームを少し持ち上げた時に乳頭の高さにする

多くの場合チェストプレスはシート高を調節することが出来ます。この高さとして握るグリップの位置が乳頭に来ると良いでしょう。

こうすることで大胸筋を最も効率よく収縮させることが出来ます。

アームの位置が調節出来る場合には、アームの位置を無理のない範囲で手前側にすることによって、可動域が広くなるため効果が高くなります。

このアームの位置まで調節できたら、試しに少し持ち上げてみてウエイトプレートが使っていないウエイトプレートにつくぎりぎりのところまで戻した位置の時に乳頭の高さにくると良いです。

3-2.ベンチに深く腰掛け胸を張る

チェストプレスでは、ベンチに深く腰を掛けて胸を張ることがポイントです。

深く腰掛け胸を張ることによって、大胸筋を効果的に収縮させることが出来るためです。

3-3.手首に近い位置でグリップを握る

アームのグリップを握る位置は、手首に近いところで握ると良いです。指の先の方で握ってしまうと、手首に負荷がかかるため、怪我のリスクを増すだけではなく、前腕にも負荷がかかってしまうため、大胸筋に効かせることも出来ません。

また、グリップは握りこまずに、単純に押すだけでも良いでしょう。

3-4.手幅は肩幅の1.5倍程度で握る

チェストプレスは、ベンチプレスとは異なり、チェストプレスは握る幅も狭いですが、目安になる線などもないことから、自分の肩幅の1.5倍を目安にすると良いです。

3-5.マシンアームを少し上げる

チェストプレス動作の準備が整った後に、アームを少し上げるという行為は非常に重要です。なぜならば、いきなり力を入れて動作を始めてしまうと、肩関節への大きな負荷がかかり、怪我のリスクが増してしまうためです。

特に、アームの位置を手前にすればするほど、その危険性は増してしまうため、アームを少し上げた状態からトレーニングを開始することによって、安全性が高くなります。

3-6.アームを押し出して大胸筋を収縮させる

チェストプレスの動作が整ったら、アームを押し出します。

この時の意識としては、押す感覚よりも胸を閉じるような感覚で行うことによって、大胸筋を効果的に収縮させることが出来ます。

3-7.腕を伸ばし切る前に戻す

チェストプレス動作のフィニッシュポジションでは、腕を伸ばし切らないことがポイントです。

なぜならば、腕を伸ばし切ってしまうと、胸の緊張が解けてしまうことや、肘関節への負担が大きくなってしまうことで怪我につながる可能性があるためです。

ポイントは腕が伸び切るギリギリのところでアームを戻すようにすることです。

最後は、無理のない範囲でプレートが付く寸前まで戻すことで、可動域を広く取れることから効果的なトレーニングが出来ます。

4.チェストプレスのポイント

チェストプレスを効果的に行うためには、下記のようなポイントがあります。

  1. 胸を張ってストレッチを効かせる
  2. 胸を閉じるイメージで行う
  3. 上級者は縦グリップで初心者は横グリップで行う

本項ではこれらについて解説します。

4-1.胸を張ってストレッチを効かせる

チェストプレスにおいては、胸を張ってストレッチを効かせることが重要です。なぜならば、胸を張った状態から、胸を閉じた状態になるにつれて大胸筋は収縮するためです。

特に筋トレ中級者以上でチェストプレスやるのであれば、押す動作はなるべく早く力強く押し、元に戻す動作をゆっくりとしてストレッチを効かせながら行うことによって、筋肉に負荷の高い「伸張性収縮」という収縮方法でトレーニングが可能です。

この伸張性収縮は、筋肉への負荷が非常に高い事から大胸筋の筋肥大には効果的です。

4-2.胸を閉じるイメージで行う

ベンチプレスやチェストプレスはプレス動作であることから押すことが重要であると捉えられがちです。実際の動作としては、押す動作になるものの、大胸筋は上腕骨上部から胸骨へ付着しています。

このことから、胸を閉じるような意識でアームを押すことによって、大胸筋をより強く収縮させることが出来ます。

4-3.上級者は縦グリップで初心者は横グリップがおすすめ

チェストプレスは多くの場合縦グリップと横グリップがあります。このグリップによって手幅が変わり、意識する収縮方法が異なります。

例えば、横グリップであれば、手幅が広くなることからストレッチを効かせやすくなります。一方で縦グリップであれば、収縮させることを意識しやすくなるといった違いがあります。

そのため、上級者であれば、ストレッチを効かせることには十分慣れていることが言えることから、縦グリップで収縮も意識してみましょう。

逆に初心者であれば、一般的な横グリップでストレッチを効かせた方が効果的であると言えます。

5.デクライン気味になるほど大胸筋下部に刺激が入る

チェストプレスの中でも、シートをデクラインに出来るチェストプレスがあります。

ベンチプレスにおいても同じことが言えますが、デクラインさせる程、大胸筋下部に刺激が入ります

デクラインさせてチェストプレスを行う場合には、乳頭よりも少し下にアームの位置を調節すると大胸筋下部を効果的に刺激させることが出来ます。

6.まとめ

チェストプレスには、油圧式とウエイト式があり、後者の方が筋肥大には適しています。

このチェストプレスは、ベンチプレスとは異なり、安全性が高く、軌道も安定していることから初心者でも大胸筋にピンポイントで効かせやすいというメリットがあります。

このチェストプレスには手順やポイントがあり、これらを正しく行うことによって、効果的なトレーニングが可能です。

筋トレ初心者の人は、この記事を参考にチェストプレスに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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編集長プロフィール

Bulkup theory編集長

Bulkup theory編集長

私は現在、IT企業で働きながら競技者としても活動していますが、本業が忙しい中で競技者として活動するためには「効果的で効率的な筋トレ」が非常に重要になってきます。このメディアでは現役の選手やパーソナルトレーナーと共に「最小限の努力で最大の成果」をモットーに高い成果を実現するための筋トレ情報を可能な限り科学的根拠を持って発信していきます。