丸太のように太い腕を手に入れろ!上腕三頭筋の正しい鍛え方と効率よく鍛えるためにオススメな種目を徹底解説!

『腕の筋トレを頑張っているのに、なかなか太くならない…』

こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。確かに、男性であれば誰しも太い腕に憧れますよね。しかし、上腕三頭筋を頑張って鍛えているのに結果がでないのは、もしかしたら筋トレのやり方が間違っているのが原因かもしれません。

そこで今回は腕を効率よく太くするために、正しい上腕三頭筋の鍛え方を解説していきます。

上腕三頭筋の特徴やオススメな種目、そして実際に私が行っているトレーニングメニューまでを細かく紹介していきますので、丸太のように太い腕を手に入れましょう!

1.太い腕を手にいれるためには上腕三頭筋の構造を理解しよう

上腕三頭筋

筋トレの効率化を最大にするためには、鍛える筋肉の構造や特徴を理解することが大切です。なぜなら、筋肉がどこからどこまで付着しているかを把握しておくだけで、トレーニングで効かせることが容易になるからです。また、実は筋肉によっては

  • 高重量で低回数行ったほうが効果的
  • 低重量で高回数行ったほうが効果的

のように適切な重量設定やメニューの組み方も異なります。

そこで、まずは上腕三頭筋の構造や特徴に関して見ていきましょう。

1-1.上腕三頭筋は長頭、外側頭、内側頭の3つに分類できる

上腕三頭筋

上腕三頭筋は、その名の通り3つの筋肉から構成されています。それぞれ長頭・外側頭・内側頭と呼ばれており、付着部位や役割が異なるため細かく解説していきます。

1-2.厚みのある腕を演出!上腕三頭筋外側頭の特徴

まずは上腕三頭筋の外側頭から見ていきましょう。

外側頭とは、その名の通り上腕三頭筋の中でも外側に位置している筋肉です。そのため、発達することで正面から見た際に厚い腕を手に入れることができます。

上腕三頭筋外側頭は上腕骨の近位部後面(上腕骨の上のあたり)から尺骨の肘頭(肘付近)まで付着している筋肉です。肘関節のみをまたぐ単関節筋のため、役割としても肘関節の伸展(肘を伸ばす動作)があげられます。

1-3.外側頭を支える縁の下の力持ち!上腕三頭筋内側頭

 

続いて、上腕三頭筋の内側頭を見ていきましょう。内側頭は上腕三頭筋の中でも内側に位置している筋肉なのですが、外側頭に比べると面積は小さくなります。

上腕骨の遠位部後面(上腕骨の下のあたり)から尺骨の肘頭まで付着しており、基本的には外側頭の補助的な役割として働いています。

バランスの取れた太い腕を手に入れるためには、もちろん内側頭の発達も必要です。しかし、外側頭を鍛えていると自然に内側頭も動員されるため、そこまで気にしなくとも発達していきます。

そのため、意識して鍛えるべきは先ほど説明した外側頭と、次に説明する長頭です。

1-4.太い腕を手に入れるには欠かせない!上腕三頭筋長頭の特徴

 

最後に、上腕三頭筋の長頭を解説していきます。長頭は上腕三頭筋の中でも内側に位置し、内側頭を覆うように付着しています。上腕三頭筋の中でももっとも大きな面積を誇っているため、太い腕を手に入れたいのであれば意識して鍛える必要がある大切な筋肉です。

また、外側頭と内側頭は肘関節のみをまたぐ単関節筋でしたが、長頭は肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋です。停止部は外側頭・内側頭と同じ尺骨の肘頭で、起始部は肩甲骨の関節下結節(肩甲骨の右端)となっています。そのため、長頭の働きは肘関節の伸展だけでなく、肩関節の動きにも関与しています。

具体的には肩関節の伸展(体側にセットした腕を後ろに下げる動作)、内転(体側にセットした腕を内側に寄せる動作)の役割を担っています。そのため、両腕が頭より高い位置で行うトライセプスエクステンションや、脇を閉じて行うディップスなどを行うと効率よく刺激を与えることができます。

2.上腕三頭筋のトレーニングでは重さを重要視しよう!

上腕三頭筋がどのように構成されているかを理解できたところで、実際に太い腕を手に入れるためのポイントを紹介していきます。

上腕三頭筋を効率よく発達させるためにはできるだけ高重量を扱いましょう。なぜなら、上腕三頭筋は羽状筋で構成されており、強いパワーを発揮する特性を持っているからです。

また、実際に上腕三頭筋に対して

①高重量で低回数で刺激を与える
②低重量で高回数で刺激を与える

といった実験を行った結果、①高重量×低回数で刺激を与えたほうが筋肥大に優位な効果が出たとの報告がされています。※1

そのため、効率よく太い腕を手に入れたい場合は重量を追うことを意識しましょう。

ただし、全部の種目を重量×低回数で行えばいいというわけではありません。詳しくは次章で解説していきます。

3.太い腕を手に入れるために意識すべきメニューの組み方


効率よく上腕三頭筋を鍛えるためには、POF法を取り入れてメニューを組むことをオススメします。
なぜなら、POF法でメニューを組むことによって満遍なく刺激を与えることができるからです。

POF法とはPosition Of Flexionの略で、すべての可動域で最大限負荷をかけることを可能とするトレーニングテクニックのことを指します

具体的には

  • 動作の途中でもっとも負荷がかかるミッドレンジ種目
  • 筋肉がストレッチされた際にもっとも負荷がかかるストレッチ種目
  • 筋肉が収縮した際にもっとも負荷がかかるコントラクト種目

に分類され、ミッドレンジ種目→ストレッチ種目→コントラクト種目 の順番でトレーニングを行うことで効率よく筋肥大をすることができるとされています。

そして先ほど『上腕三頭筋では高重量を扱うべきだが、すべての種目で行うべきではない』と説明しました。これはミッドレンジ種目では高重量を扱い、ストレッチ・コントラクト種目ではそこまで重量にフォーカスする必要がない、という意味です。

なぜなら、ミッドレンジ種目は基本的に関節を2つ以上使用するコンパウンド(多関節種目)のため、自然と高重量を扱いやすいからです。これはミッドレンジ種目の代表であるスクワットやベンチプレスをイメージするとわかりやすいですね。

そして逆に、ストレッチ・コントラクト種目は基本的に関節を一つのみ動員されるアイソレーション(単関節)

種目のため、高重量は扱いにくいです。また、無理に高重量を扱った場合は目的であるストレッチや収縮の刺激をうまく与えることができず、さらには関節を怪我をする恐れもあります。

そのため、上腕三頭筋を鍛える際もミッドレンジ種目ではなるべく高重量を扱い、ストレッチ・コントラクト種目では重量よりも効かせることを重視しましょう。

4.太い腕を手に入れるためにオススメな上腕三頭筋のトレーニング種目

それでは、実際に上腕三頭筋を鍛える際にオススメなメニューを紹介していきます。上で説明したPOF法に沿って説明していきますので、参考にしてみてください。

4-1.上腕三頭筋でオススメなミッドレンジ種目

まずは、上腕三頭筋の中でも高重量を扱いやすいミッドレンジ種目を3つ紹介していきます。

ディップス

まず最初に紹介するのが、ディップスです。ディップスはディップススタンドを利用して上体を沈ませていくトレーニングなのですが、上腕三頭筋の中ではもっとも高重量を扱うことができます。また、私自身高重量でディップスを取り入れてから確実に腕周りが太くなりました。上腕三頭筋がなかなか発達しなくて悩んでいる方にはオススメな種目です。

ディップスのやり方

まずは、ディップスの正しいフォームから解説していきます。

  1. ディップススタンドを両手でつかみ、足を床から浮かします。※この際、手幅は肩幅〜肩幅よりも気持ち狭い程度に握ります。手幅が狭ければ上腕三頭筋にフォーカスでき、広ければ大胸筋の関与が高まってしまうからです。
  2. 足をお尻の下で軽く組み、胸を張って軽く前傾姿勢をとります。
  3. 上体をキープしたまま肘を曲げていき、90度以上(目安は90〜100度)曲げたら切り返してスタートポジションまで戻ります。

※肘を曲げる際は脇を閉じた状態で行い、肘が外側に開かないように注意しましょう。

この動きを繰り返していきます。

ディップスはフォームによっては大胸筋下部や三角筋にも刺激が入ってしまいます。そのため、上腕三頭筋を狙う場合はなるべく上体を立て、手幅を狭くして動作を行いましょう。また、しっかりと効かせるためにも肘の曲げ伸ばしを意識してください。より詳しく知りたい方は、ディップスの記事を参考にしてください。

太い腕が手に入る!ディップスの正しく効果的なフォームを徹底解説!
今回は腕を太くするのに最も適している種目であるディップスについて解説していきます。ディップスが腕を太くするのに効果的な理由から、ディップスの正しいフォームと利かせ方まで理解できます。ぜひトレーニングにディップスを取り入れてみてくださいね。

ディップスの重量設定と回数の目安

続いて、ディップスの重量やレップ数を解説していきます。

ディップスは肘関節と肩関節を動員するコンパウンド種目であり、両足で地面を蹴り上げてネガティブ動作のみにフォーカスできるため、とにかく重量を追うことを意識しましょう。自重では負荷が足りないため、ジムにあるディッピングベルトを利用して加重して動作を行うようにしてください。

また、回数に関しては5回前後をオススメします。上腕三頭筋は高重量×低レップで行ったほうが筋肥大に優位との研究結果があることは説明しました。そしてこの研究における低レップは3回に設定されています。しかし、個人的には3回で試した結果そこまで反応がよくなかったため、最低でも5回を目安に設定しています。

また、具体的にはギリギリ5回できる回数を2セットした後に、少し重量を下げて8回×3セットの計5セットを行っています。ディップスを行う場合の重量と回数のバランスとしては7:3のイメージです。重量にフォーカスしつつも、効かせることも意識しましょう。

ナローベンチプレス

2つ目の種目はナローベンチプレスです。ナローベンチプレスとは、通常のベンチプレスよりも手幅を狭くして行うベンチプレスです。ナローベンチも高重量を扱いやすいのですが、私は基本的にはディップスを取り入れています。

なぜならディップスのほうが体が安定しないためスタビリティとモーターユニットの動員数が多いからです。これは簡単に説明すると体幹部を安定させるために体の中であらゆる筋肉が動員されて神経発達の効果も高まるということです。

また、単純にディップスのほうが高重量を扱えます。しかし、ナローベンチは体が安定しているからこそ上腕三頭筋に効かせやすいというメリットがあります。また、肘や肩関節への負担が少ないため、怪我のリスクも少ないです。まずは両方行ってみて、やりやすい方をメニューに取り入れましょう。

ナローベンチプレスのやり方

まずはナローベンチプレスの正しいフォームから解説していきます。

  1. ベンチに仰向けになり、肩や肘を痛めないようにグリップを肩幅の1.5倍程度に広げて握ります。
  2. お腹に力を入れつつバーをラックアップし、肩の真上で保持します。
  3. バランスを整えながら乳頭からみぞおちまでの間にバーを下ろしていき、体と接触するギリギリの場所で一度停止します。
  4. 腕で押し上げるようにして肘を伸ばしていきます。

この動きを繰り返していきます。

ナローベンチプレスのポイントは、バーベルを降ろす位置を意識することです。通常のベンチプレスではバストアップに下ろしていましたが、ナローべンチプレスの場合はもう少し下になります。また、軌道が常に一定になるように注意しましょう。より詳しく知りたい方は、ナローベンチプレスの記事を参考にしてください。

ナローベンチプレスの基本情報と理想的な動作と効果的に行うための3つのポイント
ナローベンチプレスの基本情報、理想的な動作のためのポイント、鍛えることができる部位、効果、さらに効果的なトレーニングのための3つのポイントをご紹介。

ナローベンチプレスの重量設定と回数の目安

続いて、ナローベンチプレスの重量やレップ数を解説していきます。

ナローベンチプレスも高重量を扱いやすい種目のため、なるべく高重量を意識しましょう。基本的には、ディップスと同じ5回2セット+8回3セットで組むことをオススメします。また、ナローベンチプレスの重量設定は、ベンチプレスの80%を目安に行いましょう。

スカルクラッシャー

3つ目の種目はスカルクラッシャーです。スカルクラッシャーとは、ベンチに仰向けに寝た状態でバーベルを額に向かって下ろしていく種目です。肘関節のみを動員するアイそれーション種目なのですが、上体を固定するため比較的高重量を扱いやすくなります。ただし、ディップスやナローベンチプレスと比較するとどうしても扱える重量が低くなってしまうので、上記二つの種目をどちらか行った後に行うようにしましょう。

スカルクラッシャーのやり方

まずはスカルクラッシャーの正しいフォームから解説していきます。

  1. バーベルを太ももの上に乗せた状態でベンチに座ります
  2. バーを肩幅の広さにオーバーハンドグリップで持ちます
  3. 太ももでバーベルを蹴るようにして持ち上げつつベンチに寝ます
  4. 腕を天井に向けてまっすぐ伸ばします
  5. 上腕部を固定したまま肘を曲げていきます
  6. バーが額に触れたら動作を切り返します

この動作を繰り返していきましょう。

スカルクラッシャーは肘関節の曲げ伸ばしによって上腕三頭筋が使用されるため、肘の位置をしっかりと固定することを意識してください。また、頭に落下しては大変危険ですので、バーベルをしっかり握りしめて落とさないように十分注意しましょう。より詳しく知りたい方は、スカルクラッシャーの記事を参考にしてください。

スカルクラッシャーの基本情報と効果的なトレーニングを行うための3つのポイント
「スカルクラッシャーで意識すべきポイントは?」「ストレートバーとEZバーはどっちがいいの?」スカルクラッシャーに関する疑問はさまざまです。 この記事では、スカルクラッシャーの基本情報や効果、より効果的に行うための3つのポイントを紹介しています。

スカルクラッシャーの重量設定と回数の目安

続いて、スカルクラッシャーの重量やレップ数を解説していきます。スカルクラッシャーもミッドレンジ種目のためなるべく高重量を扱うことを意識するのですが、回数は8~12回行える重量で3セットを意識しましょう。

なぜ他のミッドレンジ種目と比べて回数が多いかというと以下の2つの理由を挙げられます。

  • 可動域が狭い
  • 頭に落とすと危険

スカルクラッシャーは肘関節のみを使用するため、他のミッドレンジ種目に比べるとどうしても可動域が狭くなります。そのため、ある程度の回数を行わなければ十分な刺激を与えられません。また、無理して高重量を扱って頭に落下させてしまった場合は大怪我をするリスクもあります。以上2つの理由から、ある程度コントロールできる重量設定にしてください。

4-2.上腕三頭筋でオススメなストレッチ種目

トライセプスエクステンション

続いて、上腕三頭筋でオススメなストレッチ種目を紹介していきます。上腕三頭筋でストレッチをかけられる種目は少ないのですが、腕の位置や姿勢を変えて行うことで与えられる刺激も変わってくるため併せて解説していいきます。

ライイングトライセプスエクステンション

ライイングトライセプスエクステンションとは、ベンチに仰向けになった状態でバーベルを利用して肘を曲げていくトレーニングです。スカルクラッシャーと同じトレーニングとされている場合もあるのですが、本稿ではミッドレンジ種目とストレッチ種目を分けるため

  • スカルクラッシャー→肘関節のみを動かして高重量を意識する
  • ライイングトライセプスエクステンション→肩関節も動員させて可動域を広くし、ストレッチを意識する

と定義しています。

また、ライイングトライセプスエクステンションはさまざまなツールを利用して行えるのですが、今回はEZバーを利用したライイングトライセプスエクステンションを紹介していきます。

ライイングトライセプスエクステンションのやり方

まずはライイングトライセプスエクステンションの正しいフォームから解説していきます。

  1. EZバーを肩幅に持ちます
  2. EZバーを太ももの上に置いてベンチに腰掛けます
  3. ベンチに寝ながら太ももでEZバーを蹴り上げて持ち上げます
  4. 足を踏ん張れる位置に置きます
  5. 肘を伸ばした状態で肩の真上にEZバーがくるように保持します。※ここがスタートポジションです。
  6. EZバーを頭上に下ろしていくと同時に、肘を曲げていきます。この時に肩関節も後ろに動かすことを意識しましょう。
  7. 上腕三頭筋が最大限ストレッチされたら一度止め、同じ軌道で元の位置まで戻していきます。

この動作を繰り返していきましょう。

ストレッチを狙ったライイングトライセプスエクステンションのポイントは、肩関節も動員させて最大限可動域を広くすることです。ストレッチによって上腕三頭筋が若干痛くなるくらいが目安です。

また、今はベンチに仰向けで行う方法を説明しましたが、床に仰向けになって行うライイングトライセプスエクステンションもオススメです。フィニッシュポジションでマットにバーベルをつけて負荷を抜いてしまうことで、ネガティブ動作中に最大限ストレッチをかけることができます。

さらに、インクラインベンチで傾斜をつけて行うことでさらに肩関節を動かしやすくなり、上腕三頭筋の中では長頭への刺激を増やすことができます。

また、座った状態で行うオーバーヘッドトライセプスエクステンションも肩関節の伸展動作が優位となるため、長頭へフォーカスしてストレッチをかけられますので、いろいろな角度で試してみましょう。

実際、私自身よく

  • 床に仰向けになって行うライイングトライセプスエクステンション
  • インクラインベンチに傾斜(30~40度)をつけて行うライイングトライセプスエクステンション

は自分のトレーニングでもよく取り入れいています。

より詳しく知りたい場合はトライセプスエクステンションの記事を参考にしてください。(トライセプスエクステンションのリンク)

ライイングトライセプスエクステンションの重量設定と回数の目安

続いて、ライイングトライセプスエクステンションの重量やレップ数を解説していきます。

ライイングトライセプスエクステンションは重量よりもストレッチをかけることが大事ですので、そこまで高重量を扱う必要がありません。

そのため、基本的には10~12回扱える重量で3セット以上を目安に行うようにしてください。とは言っても、私の場合はある程度重量を扱うために先ほど紹介した床に仰向けになって行うライイングトライセプスエクステンションをまず最初に取り入れています。

少しだけ重量をあげて(ギリギリ8回できるくらい)ネガティブ動作を意識して2セット、そのあとに通常のライイングトライセプスエクステンションで8~12×3セットを行うことで満遍なく刺激を与えています。

4-3.上腕三頭筋でオススメなコントラクト種目

続いて、上腕三頭筋に収縮を与えるのにオススメな種目を2つ紹介していきます。どちらもケーブルを利用して収縮を与えるため、トレーニングの最後に取り入れることで最後まで追い込むことができます。

トライセプスプレスダウン

まず1つ目の種目は、トライセプスプレスダウンです。プレスダウンとは、重りを下に向かって押し出すことで上腕三頭筋を鍛えていく種目です。上腕三頭筋の中でも人気種目のため、誰しも一度は行ったことがあるのではないでしょうか。

トライセプスプレスダウンのやり方

まずはトライセプスプレスダウンの正しいやり方を説明していきます。また、トライセプスプレスダウンはさまざまなツールを利用することができるのですが、可動域を広げるために今回はロープを利用したトライセプスプレスダウンを紹介していきます。

  1. ケーブルマシンの上のほうにロープアタッチメントを装着します。※ストレートバーでも行えますが、ロープを使用することで最後まで強い収縮感を与えることができます。
  2. ロープをオーバーハンドグリップ(順手)で握ります。この時、小指の横にコブがくるようにします。
  3. マシンから少し離れて立ちます。肩幅を目安に足を開き、膝を曲げます。
  4. ロープを体に向かって引き、肘を脇腹にくっつけます。しっかりと胸を張り、肘が体よりも後ろにくるようにしましょう。※ここがスタートポジションです。
  5. 肘の位置を固定したまま、ロープを下に押し出すようにして肘を伸ばしていきます。伸ばす際に外側に開くようにしましょう。
  6. 肘を伸ばしきったら一度停止し、上腕三頭筋が収縮されていることを意識します。
  7. ゆっくりとスタートポジションまで戻していき、負荷が抜けきる直前で再度切り返していきます。

この動作を繰り返していきましょう。

トライセプスプレスダウンのポイントとしては、とにかく上腕三頭筋の収縮を意識することです。そのため毎回収縮時に1~2秒停止し、ぎゅーっと収縮されている状態をキープしましょう。また、肘の位置が動いたり反動を使ったりしないように注意してください。

より詳しく知りたい場合はトライセプスプレスダウンの記事を参考にしてください。

トライセプスプレスダウンの基本情報と効果的に行う3つのポイント
トライセプスプレスダウンは、ケーブルに付いたハンドルを持って下に押し出すことで腕の裏側の筋肉を鍛えることができる種目。この記事を読むことで、トライセプスプレスダウンの基本情報、理想的な動作、より効果的に行うためのポイントがわかります。

トライセプスプレスダウンの重量設定と回数の目安

続いて、トライセプスプレスダウンの重量やレップ数を解説していきます。トライセプスプレスダウンでは、収縮を効かせることが大切なのでそこまで重量を追う必要はありません。

最後まで追い込むためには通常の重量で8~12回×3セットを行った後で重量を下げ、15~20回を目安に2~3セット行いましょう。なぜなら、収縮種目は上腕三頭筋の中でも最後に行う種目のため、余力もあまり残っていないからです。

そのため最後は重量を下げ、回数にフォーカスして上腕三頭筋を極限までパンプさせましょう。また、追い込むためにドロップセットを取り入れてみるのもいいでしょう。

ケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンション

2つ目のコントラクト種目はケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンションです。先ほどストレッチ種目としてトライセプスエクステンションを紹介しましたが、基本的な動作は同じです。ただし、両手が頭よりも上にくるため長頭への収縮を高めることができます。

ケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンションのやり方

まずはケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンションの正しいやり方を説明していきます。

  1. ケーブルを上にセットし、ロープアタッチメントを装着します。
  2. 両手でケーブルを握り込み、ケーブルマシンに対して背を向けます。
  3. 数歩前に歩き、片足を前に出して状態をしっかりと固めます。
  4. 両手が頭の横にくるようにセットします。※ここがスタートポジションです。
  5. 肘を固定した状態で前腕だけを伸ばしていき、肘が伸びきったら一度停止します。この時に上腕三頭筋の収縮を意識します。
  6. ゆっくりと肘を曲げていき、負荷が伸びきる直前で切り返します。

この動作を繰り返していきましょう。トライセプスプレスアダウン同様に収縮種目のため、肘が伸び切った状態で毎回上腕三頭筋が収縮していることを意識しましょう。また、長頭を狙っているため両手が頭と同じ高さになるよう(肩関節の伸展)上げるようにしてください。

ケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンションの重量設定と回数の目安

ケーブルオーバーヘッドエクステンションの重量や回数の考え方も、基本的にはプレスダウンと同じです。ただし、フォームの関係で重量を上げると体幹が安定しなくなってしまいます。そのため、体幹がブレる場合は重量を下げてその分収縮や回数を増やしましょう。

5.太い腕を作るためにオススメな上腕三頭筋のトレーニングの一例

最後に、今まで紹介してきたオススメの種目やポイントを踏まえつつ、実際に私が行っている上腕三頭筋トレーニングの一例を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

なお、上腕三頭筋は上腕二頭筋と併せて「腕の日」に行うか、「胸の日」に行うことが多いです。頻度としては週一を目安に取り入れています。というのも、上腕三頭筋ではある程度の重量を扱うのでしっかりと回復をさせるためです。それでは、見ていきましょう。

ミッドレンジ種目

  1. ディップス5回×2セット+8回×3セット(インターバル:90秒)※重量を扱うことを意識 orナローベンチ
  2. スカルクラッシャー8~12回×3セット(インターバル:60秒)※余裕がある時は行うが取り入れない場合もある

 

ストレッチ種目(トライセプスエクステンション)

  1. 床に仰向けver 8回×3セット(インターバル:60秒)※ネガティブ動作で重量意識
  2. インクラインver 8~12回×2セット(インターバル:60秒)※稼働域を広げて長頭へのストレッチも

 

コントラクト種目

  1. トライセプスプレスダウン 8~12回×3(インターバル:60秒)→15~20回×2~3セット(インターバル:30秒)※とにかく収縮・パンプ狙い  時間がない場合はインターバルを設定せずにドロップセットも行う
  2. ケーブルオーバーヘッドトライセプスエクステンション 8~12回×3(インターバル:60秒)→15~20回×2~3セット

  ※1、2はどちらも行う場合も、どちらかしか行わない場合もある。鍛えたい部位によって使い分けている。

所要時間:60分前後

以上のように、上腕三頭筋では重量を意識しつつもいろいろな角度で刺激を与えることを心がけています。

まとめ

今回は効率よく太い腕を手に入れるためのトレーニングメニューの組み方と、上腕三頭筋のオススメなトレーニングを紹介してきました。

上腕三頭筋トレーニングのポイントは「重さを追うこと」「さまざまな角度から刺激を与えること」です。

簡単には太くなりませんが、今回紹介したポイントを踏まえてしっかりとトレーニングを行えば必ず成果は出ますので、丸太のように太い腕を手に入れましょう!

コメント

編集長プロフィール

Bulkup theory編集長

Bulkup theory編集長

私は現在、IT企業で働きながら競技者としても活動していますが、本業が忙しい中で競技者として活動するためには「効果的で効率的な筋トレ」が非常に重要になってきます。このメディアでは現役の選手やパーソナルトレーナーと共に「最小限の努力で最大の成果」をモットーに高い成果を実現するための筋トレ情報を可能な限り科学的根拠を持って発信していきます。