シシースクワットは耳にしたことはあるけど詳しくは知らない、効果があるのかがわからない、そもそもどういう種目かがわからないといった位置づけの種目だと思います。
実は、シシースクワットは今のあなたの脚を変えてしまうほどの効果が期待できる種目かもしれません。
この記事ではシシースクワットの基本情報、理想的な動作、鍛えることができる部位、さらに効果的に行うための3つのポイントを紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
1.シシースクワットの基本情報
シシースクワットは安定したところにつかまって身体を後ろに倒しつつしゃがんで立つことで太ももの前側の筋肉の大腿四頭筋を鍛える種目です。シシースクワットの基本情報から紹介します。
1ー1.シシースクワットは大腿四頭筋のトレーニングの質を上げる種目である
シシースクワットを行うことで大腿四頭筋のトレーニングの質を上げることができます。大腿四頭筋のトレーニングは筋肉が収縮しているときに刺激が入る種目が多く、どうしても似たような刺激になってしまいがちです。似たような刺激を与え続けていると、いずれ頭打ちになってきます。
そこで、シシースクワットを大腿四頭筋のメニューの中に入れることで頭打ちの状態から脱出することができます。シシースクワットは大腿四頭筋の種目の中では珍しく筋肉が伸びているときに強い刺激が入る種目です。シシースクワットを他の大腿四頭筋の種目と他の大腿四頭筋の種目の間に入れることで刺激が種目ごとで変わり筋肥大を促すことができるようになります。
なので、シシースクワットは通常のスクワットの次に、レッグエクステンションの前に行うようにしましょう。
1ー2.自重でも強い刺激を与えることができる種目である
シシースクワットは自重のみでも大腿四頭筋に強い刺激を与えることができる種目です。シシースクワットは加重をして負荷を増やすこともできますが動作のテンポを遅くすることで十分強い刺激を与えることができます。テンポで対応できなくなったら加重をしてみましょう。
2.シシースクワットの加重のバリエーション
シシースクワットの負荷の調節の手段のうちのひとつに加重があります。ここではシシースクワットの加重のバリエーションを紹介します。
2ー1.プレートを使っての加重
シシースクワットの加重の方法で一般的なのがプレートを胸に抱えて行う方法です。この方法だとプレートさえあれば可能なので大抵の施設で行うことができます。この方法のデメリットは大きすぎるプレートだとできないことです。
2ー2.ウエイトベストを使っての加重
シシースクワットの加重の方法でウエイトベストを使って行う方法もあります。ウエイトベストだと着るだけで加重ができるので個人的にはおすすめです。この方法のデメリットはウエイトベストを置いている施設が少ないことです。ウエイトベストがあればこちらの方法をするようにしましょう。
3.シシースクワットの理想的な動作
ここからはシシースクワットの理想的な動作について解説します。私が紹介するシシースクワットではインクラインベンチを使います。
3ー1.セッティング時の3つのポイント
シシースクワットは正しいセッティングをしているかどうかで内容が大きく変わる種目です。セッティング時でのポイントを紹介します。
インクラインベンチのトップを骨盤の高さに設定する
シシースクワットを行うときはインクラインベンチのトップ(頭の部分)を骨盤の位置に設定するようにしましょう。私がおすすめするシシースクワットではインクラインベンチで行います。インクラインベンチのトップを掴んでシシースクワットを行うことで安定した動作ができるようになります。
最悪、動作中にバランスを崩してもインクラインベンチのトップを骨盤の高さに設定しておくことで、骨盤をインクラインベンチのトップに近づけるように腕の力で引き付けるだけで体勢を整えることができるようになります。インクラインベンチのトップを骨盤の高さに設定するようにしましょう。
掴む場所の真下に足の中心がくるようにする
シシースクワットを行うときは掴む場所の真下に足の中心がくるようにしましょう。掴む位置と足の中心の位置が大きくズレているとスタートポジションから不安定な体勢になってしまうからです。シシースクワットを行うときは必ず掴む場所の真下に足の中心がくるようにしましょう。
足幅を腰幅の広さにしてつま先を正面に向ける
シシースクワットを行うときは足幅を腰幅の広さにしてつま先を正面に向けて行うようにしましょう。腰幅のスタンスでつま先を正面に向けてしゃがむことで膝の曲げる角度を大きくすることができます。膝の曲げる角度を大きくしたほうが大腿四頭筋をストレッチすることができ、効果的なシシースクワットができるようになります。
3ー2.スタートポジション時の3つのポイント
シシースクワットはしゃがむ直前に気を付けておくべきポイントが3つあります。スタートポジション時の3つのポイントを紹介します。
つま先と踵の重心を9対1にする
シシースクワットのスタートポジションではつま先と踵の重心を9対1にしておきましょう。重心をほぼつま先側に寄せることで膝を前にスライドさせやすくなるからです。シューズの踵はかろうじて床に着いているぐらいの感覚で行うとスムーズに膝を前に出すことができるのでおすすめです。
あらかじめ骨盤を後傾させておく
シシースクワットのスタートポジションではあらかじめ骨盤を後傾させておきましょう。骨盤を後傾させておくことで大腿四頭筋をストレッチさせやすくなるからです。骨盤を後傾するイメージがわかない人は腰を前に押し出すとうまく後傾させることができます。
太ももの前側に力を入れておく
シシースクワットを行うときは常に太ももの前側に力を入れておくようにしましょう。太ももの前側に力を入れたまましゃがむことで大腿四頭筋のストレッチ感が強くなり、より強い刺激を与えることができるからです。太ももの前側に力を入れる感覚を養うのであればレッグエクステンションをやり込むようにしましょう。
3ー3.フィニッシュポジション時の3つのポイント
シシースクワットのフィニッシュポジションでのテーマはできるだけ大腿四頭筋をストレッチさせることです。シシースクワットのフィニッシュポジション時のポイントを紹介します。
膝をできる限り前に突き出す
シシースクワットでしゃがむときには膝をできる限り前に突き出すようにしましょう。膝をできる限り前に突き出すようにしてしゃがむことで骨盤を後傾させつつ膝を曲げる角度を大きくすることができます。シシースクワットのフィニッシュポジションにいくまでは膝をできる限り前に突き出すようにしましょう。
踵を床から離す
シシースクワットのフィニッシュポジションのときには踵を床から離しておきましょう。踵を床に着けたままシシースクワットのフィニッシュポジションまでしゃがむと脛が疲れてしまい負荷が分散されてしまう可能性があります。効果的に大腿四頭筋を鍛えたいのであれば踵を床から離して行うようにしましょう。
腕の力を最小限に抑える
シシースクワットのフィニッシュポジションでは腕の力を最小限に抑えておきましょう。腕の力が入ったままだと体重が腕のほうに移ってしまい大腿四頭筋への負荷が減ってしまうからです。ベンチを掴んでいる側の腕の力は最小限におさえておきましょう。
4.シシースクワットで鍛えることができる部位
シシースクワットで鍛えることができる部位について解説します。
4ー1.大腿四頭筋
シシースクワットは大腿四頭筋をメインで鍛える種目です。膝を曲げるだけで大腿四頭筋の中の外側広筋や内側広筋、中間広筋をストレッチさせることができますが、大腿直筋を大きくストレッチさせるためには骨盤の後傾が必要です。シシースクワットはその両方ができる唯一の大腿四頭筋のストレッチ種目です。
大腿四頭筋を発達させることで太ももの外側のふくらみや厚みをつくることができます。大腿四頭筋は脚のシルエットを決めることができる最大の筋肉です。
5.シシースクワットをさらに効果的に行うためのポイント
ここからはシシースクワットをさらに効果的に行うためのポイントを紹介します。
5ー1.底が硬いシューズを履く
シシースクワットを行うときは底が硬いシューズを履いて行うようにしましょう。底が硬いシューズを履いて行うことで足首が横に曲がってバランスを崩すリスクを減らすことができます。リフティングシューズや鳶靴、レスリングシューズなどがおすすめです。
5ー2.1セット10回で行う
シシースクワットの1セットの回数は10回に設定しましょう。シシースクワットは低回数で行うほど強い負荷ではできないのと、回数をひたすら重ねても1セットにつき10回のときほど大腿四頭筋に強い刺激を与えることができている実感が私にはありません。
負荷を増やしたいのであれば加重をしたりテンポをゆっくりにしたりして行うようにしましょう。
5ー3.ゆっくりしゃがむ
シシースクワットを効果的に行うためにはしゃがむときのスピードをゆっくりにすることが必要です。しゃがむのをゆっくりにしてシシースクワットを行うことで、筋肉の緊張時間を長くしつつ大腿四頭筋のストレッチを強調することができます。まずは4秒かけてしゃがむことから始めてみましょう。
まとめ
シシースクワットを効果的に行うためには、しゃがむときに負荷が強くかかるのを理解することと骨盤を後傾させて膝を曲げる角度を大きくすることの2つを徹底するようにしましょう。
これらのことが徹底できればシシースクワットで難しいことはあまりありません。順番は通常のスクワットの次、レッグエクステンションの前に行うようにしましょう。
シシースクワットも行って脚を大きくしていきましょう。応援しています。
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